ひと安心

数年前、左の睾丸が異様に大きいことに気がついた。陰茎のほうなら誇らしいところだが…。

睾丸の大きさは、ウズラの卵くらいの大きさだとよく言われる。ところが、我が左の睾丸はニワトリの卵くらいに肥大していた。痛みはなく、そんなものかと当初は気にしていなかったが、痛みを伴わずに進行する病気もあるらしく、あまりの違いに次第に不安が募ってきた。一時の恥で一生を棒に振るのも嫌なので、意を決して近所の総合病院にある泌尿器科へ。

不思議なもので、つい最近までは「恥ずかしい」という気持ちの方が強かったのだが、いつの間にか「見たけりゃ見ろ」くらいの感覚になっていた。そんな大そうなものはぶら下げていないのだが、ようやく粗品のプライドに目覚めたか?

さて、いざ診察。女性の看護師もいるところで下半身をさらけ出し、触診&エコー。腫瘍の確率はかなり低いらしく、おそらくは水がたまっているのだろうとのことだったが、やはりそうであった。私くらいの年齢では珍しいそうだ。放っておいても問題はないらしいが、気持ちのいいものではないので抜いてもらう。激痛を覚悟したが、普通に注射を打ったときの痛みで済んだ。かなりの量である。

ところが、医師がおもむろに「なんか違うなぁ」と一言。えぇ~!?

抜いた水を顕微鏡で詳しく調べてみると、ただの体液ではなく、精液だった。何らかの外的要因で精管が破れ、そこから漏れたものが溜まっていたらしい。あれまぁ。

何はともあれ、命に関わるような病でなくてひと安心。とりあえず、子孫繁栄にはまだ貢献できそうである。相手さえいれば…。

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